ゲイが市井で暮らすのに、嘘はいくつ必要ですか？ もうすぐ。

精一杯の虚勢と格好をつけて言えば
好きな男ひとり振り向かせられなくて、何のために生きてるんだと思ったのだ。

去年の秋、シシマルとの同棲生活が破綻した。
どちらがどれだけ悪いとか、そういうことじゃなく、
それは互いの心が離れていってしまったこと、
あるいは一緒にいることだけで胡坐をかいてしまった慢心、
あるいは言いたいことを言えなくなっていったジレンマが原因の一端だった。

ずっと一緒だと思っていただけに別れを受け止めるのに相当の時間と
相当の言葉と、相当の涙がいった。
そのときの心の壊れ具合は、ここの過去のブログ記事が詳しい。

少し時間がたって、自分がこの先ひとりで生きていくにあたって
どうやっていこうか？自分にとって幸せに生きるとはどういうことかと
見つめなおす余裕がでてきた。
結局のところ先達の教えどおり、自分の過去の経験どおり時間がある程度は
心の修復を行ってくれるものなのだ。

ＯＫ．俺は恋愛に躓いた。
そこは認めよう。
俺は振られたのだ。
だからこの家を出て行く羽目になったのだ。
とりあえずひとりの生活を確立しよう。
そして、今一度シシマルの心を奪い返そうと決意した。
ここのブログにも幸せになるための努力しますと書いたことがある。
新しい男を捜すとかではなくもう一度同じ男と恋をしようとしたのだ。

未練がましいか？
いや、彼は俺にとって本当にスペシャルな存在だった。
いままでつきあった男とはぜんぜん違った。
心の奥深くが震えるほど大好きだった。
俺が失おうとしているのは、ゲイの彼氏だとか、伴侶だとか、親友とか
そんなカテゴライズじゃなくて「シシマル」なのだ。
俺の人生にシシマルが必要だ。どうしても必要だと思った。
理屈じゃなくて。
そのために努力した冬だった。

少し惑わすようなことを書いたけれど、今の彼氏はそのままシシマルです。
本当は新しい男をホイホイ取り替えるプレイボーイ気分を味わおうかとも
少し思ったから確信犯。ごめんなさい。