ゲイが市井で暮らすのに、嘘はいくつ必要ですか? もうすぐ。
17年前の冬のある日。
その日俺は死のうと思っていた。
男に振られてヤケになっていたのだ。
安っぽいよくある話だ。
生活も上手く行ってなかった。
大学も中退した。
この先いいことなんて何もないような気がしていた。
今よりもずっと若かったし、
今よりも少し愚かだったし、
経験も浅かったから
何より本気の恋愛がこんなにあっけなく
終わるとは思ってもいないほど高慢だったのだ。
そして無性に寂しかった。
この世の中で一人ぼっち取り残されたような。
だから死ぬのだ。
彼の職場に行って死ぬことを宣言してから死のうと思った。
家にあった包丁をかばんに詰め込み家を出た。
自転車にまたがり、彼の職場に行こうと思ったとき
ポケベルにバイト先の居酒屋から連絡が入った。
今日人手が足りないのでシフトに入ってほしいと。
予定を変更してバイトに行くことにした。
店長にはお世話になっているので最期にちゃんと
挨拶しようと思った。
バイトに入ると店長から、今日はフロアは店長と僕だけだと
告げられる。バイト代アップするからよろしく、と。
俺の今日の予定は、自殺だけだし
別に大丈夫だと考えた。
笑顔で「じゃ二人でかんばりましょう」と答えた。
人がいないときに限って店は繁盛した。
深夜1時の閉店まで動き回って汗だくになる。
店長が「俺の家で風呂に入ってメシでも食ってくか?」と誘ってくれた。
九州から送ってきた明太子と天ぷらがある。美味いぞ?
食べに行くことにした。九州の明太子を食べてから死んでも別にいいだろう。
ただこんな遅くじゃ彼の職場に行くことは難しいなぁと、あきらめた。
最期に留守電に声を残してから死のうと少し予定を変えた。
店長の家は繁華街のど真ん中にある1DKのマンションだった。
男の一人暮らしまんまの部屋だった。
女っ気がまったくない。モノは少ない。
部屋の中央に囲炉裏があった。
こういうの落ち着くだろう?と自慢げだった。
店長の着替えを借りて、シャワーを浴びることにした。
自殺するはずだったのに、なんで他人の家でシャワーを
浴びているんだろう?
別れた彼のことを思い出した。
きっと新しい男と今頃楽しく笑っているんだろうなと思った。
俺のことなんか最初から好きじゃなかったんだろうな。
散々泣いたのにまた涙がこぼれてきた。
もう一生人なんか信じないと思った。
そう思ってから「もう一生って(笑)今日で死ぬんじゃなかったの?」と
自分を嘲る声が聞こえた。
死にたくないのだと気づいた。
心のそこにあったのは死にたいじゃなくて、
彼に俺が死んだことを見せ付けて傷付け返したいんだという醜い心だった。
自分の心の小ささに絶望した。
別の意味で死にたくなってきていた。
また少し泣いた。
「いつまで風呂入ってんだ?寝てんじゃねぇぞ」と店長の怒声が聞こえた。
あわてて泣いてることを悟られないように頭から水をかけて、風呂からあがった。
ここから先の話はもう本当にバカ丸出しで
思い出しても頭抱えたくなってくるんだけど
長くなってきたので今日はここまで。
ちなみにまだ生きてますので自殺しておりませんW
その日俺は死のうと思っていた。
男に振られてヤケになっていたのだ。
安っぽいよくある話だ。
生活も上手く行ってなかった。
大学も中退した。
この先いいことなんて何もないような気がしていた。
今よりもずっと若かったし、
今よりも少し愚かだったし、
経験も浅かったから
何より本気の恋愛がこんなにあっけなく
終わるとは思ってもいないほど高慢だったのだ。
そして無性に寂しかった。
この世の中で一人ぼっち取り残されたような。
だから死ぬのだ。
彼の職場に行って死ぬことを宣言してから死のうと思った。
家にあった包丁をかばんに詰め込み家を出た。
自転車にまたがり、彼の職場に行こうと思ったとき
ポケベルにバイト先の居酒屋から連絡が入った。
今日人手が足りないのでシフトに入ってほしいと。
予定を変更してバイトに行くことにした。
店長にはお世話になっているので最期にちゃんと
挨拶しようと思った。
バイトに入ると店長から、今日はフロアは店長と僕だけだと
告げられる。バイト代アップするからよろしく、と。
俺の今日の予定は、自殺だけだし
別に大丈夫だと考えた。
笑顔で「じゃ二人でかんばりましょう」と答えた。
人がいないときに限って店は繁盛した。
深夜1時の閉店まで動き回って汗だくになる。
店長が「俺の家で風呂に入ってメシでも食ってくか?」と誘ってくれた。
九州から送ってきた明太子と天ぷらがある。美味いぞ?
食べに行くことにした。九州の明太子を食べてから死んでも別にいいだろう。
ただこんな遅くじゃ彼の職場に行くことは難しいなぁと、あきらめた。
最期に留守電に声を残してから死のうと少し予定を変えた。
店長の家は繁華街のど真ん中にある1DKのマンションだった。
男の一人暮らしまんまの部屋だった。
女っ気がまったくない。モノは少ない。
部屋の中央に囲炉裏があった。
こういうの落ち着くだろう?と自慢げだった。
店長の着替えを借りて、シャワーを浴びることにした。
自殺するはずだったのに、なんで他人の家でシャワーを
浴びているんだろう?
別れた彼のことを思い出した。
きっと新しい男と今頃楽しく笑っているんだろうなと思った。
俺のことなんか最初から好きじゃなかったんだろうな。
散々泣いたのにまた涙がこぼれてきた。
もう一生人なんか信じないと思った。
そう思ってから「もう一生って(笑)今日で死ぬんじゃなかったの?」と
自分を嘲る声が聞こえた。
死にたくないのだと気づいた。
心のそこにあったのは死にたいじゃなくて、
彼に俺が死んだことを見せ付けて傷付け返したいんだという醜い心だった。
自分の心の小ささに絶望した。
別の意味で死にたくなってきていた。
また少し泣いた。
「いつまで風呂入ってんだ?寝てんじゃねぇぞ」と店長の怒声が聞こえた。
あわてて泣いてることを悟られないように頭から水をかけて、風呂からあがった。
ここから先の話はもう本当にバカ丸出しで
思い出しても頭抱えたくなってくるんだけど
長くなってきたので今日はここまで。
ちなみにまだ生きてますので自殺しておりませんW
ドチ
つ、つづきが気になるです!
10
23
23:37
よれよれの某
ごめんなさい。
おそらく思っていたような続きじゃないだろう
と思うので先に謝っておくね。
10
24
16:09
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ドチ
つ、つづきが気になるです!
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