ゲイが市井で暮らすのに、嘘はいくつ必要ですか？ もうすぐ。

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　村上　春樹
歌人村下孝蔵さんが急逝して８年も過ぎた。
早いもんなだなぁ。
彼の歌が大好きで、声が好きで、素朴な話し方も大好きだった。
コンサートのリハ中に突然脳卒中（だったと思う）で倒れて
そのまま帰らぬ人となった。
そのニュースを聞いたときのショックは今でもありありと覚えている。

初恋が一番有名だろうけど、個人的に後期の作品のロマンスカーって曲が
お気に入りだ。

海にも山にもいつか　並んで行こうね手を繋ぎ
君の好きなロマンスカーは　二人の日々を駆け抜け
夢が滲む遠い夜空に　名もない星が流れた

「並んで行こうね手をつなぎ」いいじゃないですか。
ロマンチックだなぁ。
ただ俺が想像するこの歌の主人公たちは決して若者ではない。
むしろ３０代以上の不器用なカップルが電車の中でそっと手をつないでる
イメージだ。そのうほうがずっといい

実はしっかりちゃっかり同棲している俺なのだが、付き合った当時は
電車の中で手をつなぎあったものだ。
二人がけのいすに小太りとそれより少し太めの体を無理やり押し込んで、
互いの右手と左手を回りに見えないよう、
二人の太ももの間にぎゅっと押し込めて手を握り合うと、
それだけで幸せな移動時間になるんだよな。
空いてる電車だったりすると、おたがいのチンコを握り合ったりしてたｗ
こんなこと書くと急にロマンチックじゃなくなるのだけれどｗ

歌手としても作り手としても素晴らしいのだが、案外ギターの名手である
ことは知られていないんじゃないのかな。
通信販売のみで今月発売された村下孝蔵メモリアルコレクションの中にライブ音源
として収められている「運命～だんご三兄弟～」を聴いてもらうと
その片鱗がお分かりいただけると思う。

ロマンスカーの歌の最後はこんなフレーズで締めくくられる。

君はいない

村下さん、逝くの早すぎたよ。




追記
色々リンクしてるけど、別にアフィリエイトしてないからねｗ